うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

ベスト・エッセイ 2023年

 

2023年のベスト・エッセイ。名前を知っている方も知らない方も、それぞれの想いや個性に彩られていて、読み応えがあった。

阿川佐和子「松岡享子さんの教え」沢野ひろし「兄のピッケル」高田郁「つくし」小池真理子「月の光とクリスマス」角田光代「はじまりの旅」が心に残った。

 

後悔するにも、前向きに進むにも、その思いを他人に伝えるためには言葉が不可欠です。この本には、控えめで見落としがちな言葉たちが並んでいます。

じっくりと目を通し、耳を澄ませてください。繰り返し訪れる「今」の新鮮な力に、改めて気づかされるはずです。

堀江俊幸氏<帯文より>

ワケあり式部とおつかれ道長

 

平安BAR『BARゆかり』。式部ママ、バーテンダー行成の店に次々と当時の平安貴族たち(道長、詮子、繁子、花山天皇、賢子)が来店する。

インタビュアーは出版社の編集者、というか、この本の著者?

彼らが生きた時代のあらましが七夜の章を立て、舞台の書き割り風に語られる。

最後まで面白く読めた。

下戸のわたしにはたくさん出てくるお酒の名前がわからなかったけど、なんだか全体におしゃれで大人の雰囲気がよかった。

大掴源氏物語 まろ、ん?

 

再読。この本を購入したとき(2002年)、NHK大河ドラマ紫式部が主人公で登場するなんて思いもよらなかった。いつかは源氏物語を制覇したいと予習のつもりだったが、結局この本でじゅうぶん満足したのだった。

なつかしくもあり、考えつくされた構成に再び感動した。愛らしい姫君たちの装束も緻密な時代考証で描かれている。しかもオールカラーとはなんと贅沢なことであるなあ。。。などと感想まで「まろ、ん?」風に(笑)

紫式部は今日も憂鬱

 

現代風な話し言葉で書かれているので読みやすかった。引きこもり勝ちな紫式部が次第に女房としてキャリアを積んでいく姿が記されている。

「女三の宮の飼い猫」の解説が面白くて勉強になった。「ねうねう」という鳴き声が雅でかわいいい。

いつまで ~しゃばけシリーズ~

 

いつまで

いつまで

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しゃばけシリーズ第二十二弾。ひょんなことから五年後に落ちてしまった若旦那。

個性あふれる妖しの仲間たちは少しも変わっていないのに、人である於りんちゃんは美しい娘さんに成長していた。

初登場の以津真天(いつまで)さんも新しい仲間に加わったようだ。

しゃばけらしい幕引きで安心して読めた。

仁吉さんと佐吉さんは今回登場は控えめ。