時代・歴史小説
ユリの便箋 作者:森川 成美 静山社 Amazon 古典『とりかえばや物語』の大正時代版かなと思っていたが違った。ジェンダーの思想がまったくなかった時代。男女の生き方には定めがあってとても息苦しい。そんな時代の波にさからいながらも、自分たちの夢をまっ…
えどぐらし 〈市井〉時代小説傑作選 (PHP文芸文庫) 作者:朝井 まかて/木内 昇/中島 要/高田 在子/三國 青葉 著 PHP研究所 Amazon ふだんあまり時代小説は読まない方なのだが、読み友さんの感想を読んで手に取った。江戸時代に生きる市井の人々の悲喜こも…
気の毒ばたらき きたきた捕物帖(三) 作者:宮部 みゆき PHP研究所 Amazon 「気の毒ばたらき」「化け物屋敷」の二話。宮部みゆきさんが構築した大江戸物語。 登場人物ひとりひとりのエピソードが、しっかりと詰まった一冊だった。 今回は北一の成長が著しい…
時代小説 ザ・ベスト2025 (集英社文庫) 作者:佐藤 雫,川越 宗一,寺田 勢司,村木 嵐,伊吹 亜門,砂原 浩太朗,米原 信,由原 かのん,西條奈加,奥泉 光 集英社 Amazon 歴史小説の短編集。初読みの作家さんが多いなかで「花影の皇子」「破城の主」「縄綯い」が心に…
てまりのナゾほどき帳 出島と秘密の紅い石 作者:荒川衣歩 講談社 Amazon 児童書の時代物として、歯切れのよい文章で読みやすかった。 てまりや友達の綾、重吉、正一郎など主要キャラがそれぞれ自分の夢を持っているところが良い。彼らを取り巻く大人たちも、…
きつねの橋 巻の三 玉の小箱 作者:久保田香里 偕成社 Amazon 貞道と葉月の物語も三巻目。今回は季武と頼光が摂津に出向いて登場場面が少ない。 葉月と尊子姫の友情はますます深まり、新しい登場人物、中務の君、遠助、あやめ丸も加わる。中務の君の身の上は…
のち更に咲く 作者:澤田瞳子 新潮社 Amazon 本年のNHK大河ドラマ『光る君へ』を観ている。登場人物のイメージが演じている俳優さんに重なった。 日本史に疎いため、よくわからないところは検索しながら読んだ。実在する人物、出来事と創作とのバランスが…
きらん風月 作者:永井紗耶子 講談社 Amazon 永井沙耶子さんの本は新刊が出ると手に取りたくなります。今回も期待をうらぎることなく最後まで魅かれて読みました。 文人墨客・栗杖亭鬼卵という人物はまったく知らず、まして江戸文化などの知識は歴史で習った…
極楽征夷大将軍 (文春e-book) 作者:垣根 涼介 文藝春秋 Amazon 室町幕府のことは歴史では習ったものの実際、どんな時代だったか、はっきりおぼえていなかった。足利尊氏といえば、騎乗の絵姿が印象的だったが、そうか、あの独特のヘアースタイルは(本文では…
かわらばん屋の娘 (くもんの児童文学) 作者:森川 成美 くもん出版 Amazon 時代は江戸末期、天災、疫病、侵略の危機。不穏な時代は何故か現代の世界と重なる。 主人公の吟は父の奔走によって幼い弟と二人きりになってしまうが、家業の瓦版屋を続けることで日…
ワケあり式部とおつかれ道長 (単行本) 作者:奥山 景布子 中央公論新社 Amazon 平安BAR『BARゆかり』。式部ママ、バーテンダー行成の店に次々と当時の平安貴族たち(道長、詮子、繁子、花山天皇、賢子)が来店する。 インタビュアーは出版社の編集者、という…
大摑源氏物語 まろ、ん? (幻冬舎単行本) 作者:小泉吉宏 幻冬舎 Amazon 再読。この本を購入したとき(2002年)、NHK大河ドラマに紫式部が主人公で登場するなんて思いもよらなかった。いつかは源氏物語を制覇したいと予習のつもりだったが、結局この本で…
いつまで 作者:畠中 恵 新潮社 Amazon しゃばけシリーズ第二十二弾。ひょんなことから五年後に落ちてしまった若旦那。 個性あふれる妖しの仲間たちは少しも変わっていないのに、人である於りんちゃんは美しい娘さんに成長していた。 初登場の以津真天(いつ…
おつとめ 〈仕事〉時代小説傑作選 (PHP文芸文庫) 作者:宮部 みゆき,梶 よう子,永井 紗耶子,中島 要,泉 ゆたか,桑原 水菜 PHP研究所 Amazon 永井紗耶子、宮部みゆきさん以外は初めての作家さん。どの短編もテーマ「おつとめ」に繋がっている。 『ひのうえまの…
平安姫 かがやく宮廷の才女たち 紫式部、清少納言 ほか (集英社みらい文庫) 作者:藤咲 あゆな,マルイノ 集英社 Amazon 読者対象年齢が小学上級・中学からとなっている。歴史上の人物を主人公にストーリー仕立てで読ませてくれる。 当時の国名マップ、章タイ…
女人入眼 作者:永井紗耶子 中央公論新社 Amazon 昨年の大河ドラマ『鎌倉殿の十三人』の一連の流れを別角度(女人たちの目線)から再び楽しめた。 『過たぬのは過ちと認めない』政子は最強だと思う。母と娘の確執が悲劇となっていくさまは読んでいて辛かった…
大奥づとめ 作者:紗耶子, 永井 新潮社 Amazon 永井沙耶子さん、『木挽町のあだ討ち』で初めて出会った作家さんです。 二冊目のこれもすっかりハマってしまいました。 ひょっとすると『木挽町・・・』より好きかもしれない。 人間関係がどろどろしていない。 …
木挽町のあだ討ち 作者:永井紗耶子 新潮社 Amazon ひとりの若侍が江戸の人気芝居小屋を訪ねる。二年前に起こった木挽町のあだ討ちのことをききたいという。物語はあだ討ちを見た者たちの一人称で語られる。 木戸の一八、立師の与三郎、女形のほたる、道具係…
戦国姫 徳川家康と愛しき姫君たち 江姫、東福門院和子 ほか (集英社みらい文庫) 作者:藤咲 あゆな 集英社 Amazon 『戦国姫 徳川家康と運命の姫君たち』からの二巻目『愛しき姫君たち』。 豊富な資料と文献によって描かれた歴史物語であるのに、とてもわかり…
戦国姫 徳川家康と運命の姫君たち 於大の方、瀬名姫 ほか (集英社みらい文庫) 作者:藤咲 あゆな,マルイノ 集英社 Amazon 今年のNHK大河『どうする家康』。その時代に生きた女性(おもに姫君たち)のことを知りたくなって手に取った。通説であると断った上で…
こいごころ【しゃばけシリーズ第21弾】 作者:畠中恵 新潮社 Amazon シリーズ毎回楽しんで読んでいます。今回はキャラクター総出演って感じの「せいぞろい」、妖しのせつない恋「こいごころ」が印象に残りました。 次の巻では、そろそろ登場人物表が欲しいと…
鎌倉残影 歴史小説アンソロジー (角川書店単行本) 作者:朝井 まかて,澤田 瞳子,葉室 麟,諸田 玲子,武川 佑 KADOKAWA Amazon 鎌倉時代をテーマに五人の作家が物語を紡ぐ。 短編だが各々の個性が光った。 葉室麟さんの『女人入眼』が印象に残る。 凛とした北条…
麻阿と豪 作者:諸田 玲子 PHP研究所 Amazon 初めての作家さん。分厚いにもかかわらず最後までいっきに読めた(偶然、『おんな太閤記』の再放送で麻阿と豪が出るシーンを観ることできたのもよかった) 戦国時代、手ごまのように利用翻弄される女たち。しかし…
千に染める古の色 作者:久保田 香里 アリス館 Amazon 藤原道長全盛の平安時代。藤原実資の姫・千古は成人とみなされる裳着を控えていた。十三才の千古が草木染の奥深さにふれつつ、初恋と失恋を経て大きく成長する姿がさわやかに描かれている。 主人公を巡る…
桜ほうさら(下) (PHP文芸文庫) 作者:宮部 みゆき PHP研究所 Amazon 桜ほうさら(上) (PHP文芸文庫) 作者:宮部 みゆき PHP研究所 Amazon 『きたきた』シリーズから『初ものがたり』そして『桜ほうさら』と江戸語りを巡ってきました。再読だったのに、内容をす…
【Amazon.co.jp 限定】きたきた捕物帖 (特典:スマホ壁紙画像データ配信) (PHP文芸文庫) 作者:宮部 みゆき PHP研究所 Amazon 再読。『きたきた捕り物帖 子宝船』を読む前のおさらい、と思って『初ものがたり』から再読を始めたが、どちらもほとんど詳細を忘れ…
<完本>初ものがたり (PHP文芸文庫) 作者:宮部 みゆき PHP研究所 Amazon 再読。驚くことに内容をほとんど忘れていた。『きたきた捕り物帖2』を読むにあたっておさらいをしておこうと思って手に取ったが、まるで初読みのように新鮮で面白かった。記憶力の減退…
富士山のむこう側 作者:岩崎京子 文渓堂 Amazon 戦国時代の混乱期。主人公ふじひめの明るく元気なキャラが不穏な空気を押し返します。ふじひめの成長ぶりがまぶしいラストは爽快でした。 執筆されているのは児童文学作家の岩崎京子さん。御年100歳になら…
李王家の縁談 (文春e-book) 作者:林 真理子 文藝春秋 Amazon 出だしの三行で梨本宮伊都子妃の人物像が定まる。 語り部としての伊都子妃の視点は、やんごとなき方々の世界の変遷(明治から昭和)をわかりやすく説いてくれる。 伊都子妃の日記から、この歴史小…
輝山 作者:澤田瞳子 徳間書店 Amazon 本の厚みと読みなれない漢字の多さに完読できるか心配だったが、杞憂だった。 登場人物一人ひとりが<生きる>という名の主人公だった。 成長、男気、友情、一途、懐の深さ、憐憫、人間の業。 人の命と絆の象徴として石…