2024-01-01から1年間の記事一覧
みかんファミリー 作者:椰月美智子 講談社 Amazon 二組の家族が古民家をシェアして暮らすことになった。タイトルの『みかん家族』の「みかん」は、家族共通の好きな果物「みかん」であり、「まだ未完」という意味だった。でこぼこした関係からお互いを思いや…
スピノザの診察室 作者:夏川草介 水鈴社 Amazon 人生の終着点をどうやって迎えるか。 ひとそれぞれに歩んできた道程だから、そこにその人らしい終わり方があるのだろう。 終末医療を考える。といっても哲学的な論理を謳うわけではない。 わかりやすいキャラ…
老いとお金 (角川文庫) 作者:群 ようこ KADOKAWA Amazon 群ようこさんのストイックなお金にかかわる人生観 あと5年、10年後にどう変化・進化していくか 期待してみる
ゆうべのヒミツ 作者:室井滋 小学館 Amazon どれも短めのエッセイ。クスッと笑ったり、なるほどと感心したり、しみじみしたり。会話が脚本仕様(?)で読みやすい。長谷川義文さんの装画がとても似合っている。寝る前の読書にちょうどよい加減。
わたしのカレーな夏休み 作者:谷口 雅美 講談社 Amazon 本のページからおいしそうな香りが漂ってきそう。商店街っていいな。 かわいいイラストも物語にぴったり。 スパイスを使ったカレーのレシピもうれしい。
こんにちは! ひとり暮らし 作者:みつはしちかこ 興陽館 Amazon 「小さな恋のものがたり」は従妹のお姉さんが貸してくれてからファンになりました。 その後「ハーイあっこです」ではお姑さんとあっこさんのやりとりが面白くて日曜版が楽しみでした。 エッセイ…
くらくらのブックカフェ (文学の扉) 作者:廣嶋玲子,まはら三桃,濱野京子,工藤純子,菅野雪虫 講談社 Amazon 人気作家さん5人の短編連作。どの作品にも作家さんの個性が生きていて面白かった。なかでも、バッドエンドもあり、とした菅野雪虫さんの視点が新鮮…
続 窓ぎわのトットちゃん 作者:黒柳徹子 講談社 Amazon 『窓ぎわのトットちゃん』出版から四十年。黒柳さんの戦争体験談が前半、後半はテレビ黎明期の活躍を描く。 詳細な記憶力に感心しつつ、どんなことにも前向きな姿勢に感動した。戦争体験は語り継がねば…
老いとお金 (角川文庫) 作者:群 ようこ KADOKAWA Amazon タイトルからして、なかなかシビアな内容 群さんならではの人間観察眼に感心しつつ、本を閉じる 『身内とのトラブル』『生命保険解約』『人とのつながりを大切にして、物を減らす』 が特に印象に残った…
杉森くんを殺すには 作者:長谷川まりる くもん出版 Amazon 友だちって何だろう。分かり合える、寄り添う、なんてたやすく言えない。 主人公ヒロ(高一)は大切な友人を自殺という形で失った。 逃げることのできない絶望の中で、それでも自分と向き合っていく…
介護の花子さん (感動のお仕事シリーズ) 作者:あさばみゆき Gakken Amazon おそらく児童小説のカテゴリに入るので、大人の事情はさらりと。 お年寄りとの心のふれあいを中心に物語は回る。主人公の花の成長が著しい。 介護する者される者、そしてその家族な…
望月の烏 八咫烏シリーズ10 (文春e-book) 作者:阿部 智里 文藝春秋 Amazon 最後までいっきに読んだ。相変わらず底知れない。 これでようやく『追憶』『楽園』に繋がった、と思ったけれど、『追憶』読んだっけ?となってしまった。 本末尾の八咫烏シリーズ既…
ぼくがぼくに変身する方法 作者:やませ たかゆき 岩崎書店 Amazon 四年生の主人公がサンダー仮面に変身して空に飛び上がるところが面白かった。 乱暴なボノスたちも本当はやさしかったりするんだね。ほのぼのと読了。 『ミライハヤト』さんってじつは、ホン…
見つけ屋とお知らせ屋 十年屋と魔法街の住人たち5 作者:廣嶋 玲子 静山社 Amazon 十年屋と魔法街の住人達。 今巻は見つけ屋のミンネとお知らせ屋のトートーがかかわる短編集。 ミンとトト二人の絆の話、うそつきのアナの顛末、ポーさんとツルさんの仲睦まじ…
森のちいさな三姉妹: はじめてのおたんじょう日! (ジュニア文学館) 作者:楠 章子 Gakken Amazon 『へんくつさんのお茶会』からの小さな三姉妹の物語。 今回は森のみんなの合同誕生会?を催すお話。 井田千秋さんのかわいくておいしそうな絵がほのぼのと温か…
ややの一本 剣道まっしぐら! (ノベルズ・エクスプレス 54) 作者:八槻 綾介 ポプラ社 Amazon 剣道をがんばっている子供たちに。 そして知らない子供たちに。 少しでも剣道の良さに興味をもってもらいたい、そう思わせてくれる本。 主人公のややを中心に五人の…
へそまがりの魔女 作者:安東みきえ,牧野千穂 アリス館 Amazon 最初は、え、猫?と思ったのだけど、読み進めるに連れ、違和感はなくなった。 魔女は猫にかぎる。 流麗な文章とさし絵がひとつになった。やさしく温かな物語。 「良いことがほしかったら、悪いこ…
カラフル ジュニア版 作者:森 絵都 文藝春秋 Amazon 1998年初版を読んでから幾年月。ラストの一行は数ある児童文学(YA)作品の中でも最高の着地ではなかろうか。森絵都という作家さんと初めて出会ったのは『リズム』『宇宙のみなしご』から。『カラフル…
スカーレットとブラウン 2 ノトーリアス スカーレット&ブラウン 作者:ジョナサン・ストラウド,金原瑞人,松山美保 静山社 Amazon スカーレットとブラウンのコンビの半年後。ふたりは良きバディとして悪事(?)を働いている。前巻と同様、スクリーンを見てい…
わたしは食べるのが下手 (Sunnyside Books) 作者:天川栄人 小峰書店 Amazon 給食の時間を楽しめるか、苦しいか。個々それぞれの家庭の事情、食文化の違いなど。管理栄養士の先生って大変だなと思った。 食は命に直結している、正論ではそうだが、それが給食…
真実の口 作者:いとうみく 講談社 Amazon 子供たちに信用される大人になること。なかなか難しい。カンペキにはいかないまでも、困った子供に寄り添える心は持ち続けたいと願う。
きつねの橋 巻の三 玉の小箱 作者:久保田香里 偕成社 Amazon 貞道と葉月の物語も三巻目。今回は季武と頼光が摂津に出向いて登場場面が少ない。 葉月と尊子姫の友情はますます深まり、新しい登場人物、中務の君、遠助、あやめ丸も加わる。中務の君の身の上は…
大人になっても「書くこと」を好きでいたい君へ シナリオ・センターが伝える 14歳からの創作ノート 作者:新井 一樹 KADOKAWA Amazon 創作のテクニックとして、わかりやすい内容。一方で向き不向きがあるかもしれない。想像力あふれる十代には、破綻してもい…
電子仕掛けのラビリンス 作者:石川宏千花 理論社 Amazon SNSは便利で友達とのコミュニケーションもとれるけど、依存して止めることができなくなってしまう危険性もある。後半、SFファンタジー風になって上手く解決したので、ホッとした反面、現実は、もっと…
要の台所 作者:落合 由佳 講談社 Amazon 団地で隣り合わせた要とサリタ(ネパール出身)自己肯定感の低い要が食文化を通じて言葉の交流=心のふれあいの大切さを学んでいく。 同級生の光のお兄さんが『天の台所』の主人公、天と知ってほっこり。 『天の台所…
しんがりで寝ています (集英社単行本) 作者:三浦しをん 集英社 Amazon ユーモアと笑いがたっぷりのエッセイ集。各エッセイには、補足が必要とあらば追記があり、四章の章末には書下ろし。 本編の前後には、まえがきとあとがきに加え、巻末おまけ書下ろし・・…
じい散歩 妻の反乱 作者:藤野千夜 双葉社 Amazon 前回読んだときから続編までかなり時が開いた。内容を忘れてはないかと心配したが大丈夫だった。主人公の新平、三人の息子たちは良くも悪くも、そっくりそのまま相変わらずの日々を暮らしており、すんなりな…
NHK大河ドラマ 歴史ハンドブック 光る君へ: 紫式部とその時代 (NHKシリーズ) NHK出版 Amazon 今年の大河ドラマ、待望の平安時代が舞台とあって、これは予習必須とばかり、図書館に予約して半年がたった(遠い目) 今やドラマではようやく紫式部が『源氏物語…
おいしいアンソロジー 喫茶店~少しだけ、私だけの時間 (だいわ文庫) 作者:阿川佐和子 大和書房 Amazon 寝る前に一読。喫茶店にまつわる古今東西の随筆、あるいはエッセイのアンソロジー。馴染みの作家さんのお名前があるとうれしくなる。収録作品の一覧表に…
うらはぐさ風土記 (集英社文芸単行本) 作者:中島京子 集英社 Amazon ほのぼのと読了。風土とは気候、地味、地勢とあるが、そのなかに歴史、人々の暮らしや繋がりも含まれるのだろうなあと思った。