うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 茗荷谷の猫

茗荷谷の猫

茗荷谷の猫

「幕末の江戸から東京を舞台に、百年の時を超えて、名もなき9人の夢や挫折が交錯し、廻り合う。切なくも不思議な連作物語集」(帯文より)
読書の時間が切れ切れな上、記憶力のなさが加わって、短編連作なのに、どこがどうつながっているか考え込むことしばし。
結局、顛末はあやふやなまま、つかみどころのない雲のような不思議のみが心に取り残されてしまう。といっても、それは決して不快な物ではなく、むしろ、もう一度読み返してみたくなるという余韻の塊であり、薄まりつつある記憶の檻の底にひっそり漂っているのである。(←木内昇風に述べてみました・笑)