- 作者: パトリック・ネス,ジム・ケイ,シヴォーン・ダウド,池田真紀子
- 出版社/メーカー: あすなろ書房
- 発売日: 2011/11/07
- メディア: 単行本
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怪物の言葉は字形を変えるなど、工夫があったが、むしろもっと改行を使うことで、発言の重みを感じたかった。ページ数の都合で無理だったのかもしれない。
↓以下、ネタバレになりますので、未読の方はご注意ください。
はたして主人公に真実を言わせる(言うこと)が、本当に彼にとって救いになったのだろうか。物語は完結したが、現実としてはどうだろう。過酷な真実であれば、逃げたっていいじゃないかと思ってしまう。暴力を受けることが、彼を孤独から救っていたという逆説的な解釈もやはり首を傾げてしまう。毎日、クラスメイトに殴られることで、孤独から逃れられる、安心できた、なんて悲しすぎる。
真実は真実でしかなく、単体で見えるものであり、人の心は白黒(嘘か真実か)の二種類の色で分けられているとは思わない。もっといろいろな色で作り上げられた混沌としたものできているように思う。真実=本音ということなら、そんなこと暴露しなくていいじゃないかと思ってしまった。
なんて・・・。
つまり、熱く感想を書いてしまうほど、すばらしい小説だったということなのでした(*^_^*)