うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 サラバ! 上・下

サラバ! (上)

サラバ! (上)

サラバ! (下)

サラバ! (下)

一人称の優れた小説に出会うと、読む側は万華鏡のようなドラマを体感することができる。作者の感性というグラスを通して。
魂の込められた作品というのは、細かい活字も、分厚いページ数も、凌駕してしまうものなのだ。
上巻は下巻の綿密なディテールであると思うが、私的には上巻が好きだ。
幼稚園児のクレヨンの貸し借りに於ける考察など(笑)、よほど幼い頃からの観察力と感受性に長けていなければ書けない。
図書館予約で長らく待たされた甲斐はあった。