子供たちには古典への興味を持つきっかけになるかもしれない。
ただこの物語をうのみにするとちょっとこまる
歴史物好きにはやっぱりこのシリーズかな↓
永井紗耶子、宮部みゆきさん以外は初めての作家さん。どの短編もテーマ「おつとめ」に繋がっている。
『ひのうえまのおんな』『鬼は外』は再読だが何度読んでも新鮮。さすがだ。
『道中記詐欺にご用心』は現代語を交えて読みやすかった。
『色男』は主人公のその後が知りたいと思った。
「暖か湯気と、食欲をそそる匂いに包まれた屋台は、冬の夜の海に輝く灯台のようだ。集まった客たちは、船頭ひとりの小さな船である。舳先を寄せ合っていっときの世間の荒波を逃れ、暖をとる」
「思い通りにならないと、しゃにむに口をとがらせ文句を言い、めちゃくちゃな理屈をつけてでも我を張らずにいられない、お金の顔が心に浮かぶ」
~『鬼は外』(著・宮部みゆき)より抜粋~
学童クラブとそこに通う六年生、四人の子供たち。主人公の良祐を中心にホームレス、家庭、働き方、死生観、初恋とテーマは広がっていく。
児童小説だが、伝えにくいことでも、あえてフィルターをかけていないところが新しい。挿絵のイラストが秀逸。
ある町の三年三組の子供たち四人が主人公。五編連作でひとつの物語になっている。
小学生が等身大に描かれていて、読後やさしい気持ちになれる。
今度、足立さんのマネをして電車をながめてみよう。
読者対象年齢が小学上級・中学からとなっている。歴史上の人物を主人公にストーリー仕立てで読ませてくれる。
当時の国名マップ、章タイトルごとの注釈、巻末の年表など、大人でもじゅうぶん歴史の勉強になる。ロングセラーになっているシリーズ。
これからも興味ある時代や人物を深く知りたいときに手に取ってみたい。