うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 本屋さんのアンソロジー

本屋さんのアンソロジー (光文社文庫)

本屋さんのアンソロジー (光文社文庫)

作家・大崎梢氏リクエストによる短編10編の共編。
心に残ったタイトル
国会図書館のボルト』坂下司:ほろ苦いが人情が温かい。
『なつかしい人』宮下奈都:オチはわかるが泣かされる。
『彼女のいたカフェ』誉田哲也:凛々しい女性はここでも。
『ショップtoショップ』大崎梢:本屋にもミステリーはある。


自分が好きなものにさえ、金を払いたくない人間がいるんだよ。本人がよっぽど安い人間なんだろうな。(本文『本と謎の日々』有栖川有栖・著より)

 ワカンネークエスト

テンポが速く、本嫌いの子供でも読みやすいと思う。
謎を追っていくうちに真相に突き当たる。
扱っているテーマは重い。

 コロボックル絵物語

村上勉さんの絵が秀逸。絵柄はファンタジーだが、髪の毛の一本一本、小人たちの動き、小道具の細部にいたるまで、リアルな生活感があふれている。
子供読者はきっと、コロボックルは本当にいる、と思ってしまうだろう。
コロボックルに子どもの頃出会いたかった。

 きょうりゅうじゃないんだ

きょうりゅうじゃないんだ (とっておきのどうわ)

きょうりゅうじゃないんだ (とっておきのどうわ)

物語のオチが、もう斉藤作品ならではのユーモアで着地。
思わぬところでタイトル発見して、笑って拍手しちゃいそう。
高畠さんの恐竜もとぼけているし、贅沢をいえば、絵本にしてもらって、もっとたくさんの色を使って、もっと大きな本にして欲しかった。
楽しいんだもの。読み聞かせにぴったりの絵本になると思う。
これ、シリーズになりますよね。