うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 源平六花撰

源平六花撰

源平六花撰

古典の平家物語を下敷きに、六人の女性の数奇な運命を描いた六つの短編集。
「常緑樹」「啼く声に」「平家蟹異聞」「二人静」「冥きより」「後れ子」
どの話も、六片の雪の結晶のように可憐で切なかったです。「平家蟹異聞」の松虫、「啼く声に」の千鳥、「後れ子」の徳子・・・etc.
日本語の美しさが、際立っていました。古典の部分と近代女性に通ずる現代的な解釈が上手く融合されているように思えました。文庫落ちしたらぜひ購入したい本、です。