うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 放蕩記

放蕩記

放蕩記

「<母>という名の恐怖。<躾>という名の呪縛。逃れようともがいた放蕩の果てに向き合う、家族の歴史。母親の真実。どうして私は母を愛せないのだろう。」(帯文より)
私小説というのだろうか。ほとんど筆者の人生と重ねて読んでしまう。フィクションンとして気軽に読んでいいのかしら、と戸惑うときもあった。
過去の私と現在の私が交互に同時進行で進む。章の間に、母側の思いを語らせるのは、作家としての公平さと愛情と思いたい。