うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 レナとつる薔薇の館

『たった一人の家族、お父さんが、船の事故にあった。でもきっと、無事で帰ってくる。レナはひいおじいさんかもしれない人のお屋敷を訪れます、庭には美しい紅薔薇が咲き乱れる立派なお屋敷、しかしそこには吸血鬼の館とうわさされていて・・・。一人の少女が、みずからの生きる道を見つけていく物語』(表紙文より)
舞台は1870年のイギリス。主人公は十一歳になったばかりの少女レナ。緑の瞳に黒髪、占い師だったお母さんによく似た外見をしている。友達はぬいぐるみの黒猫ガーベラだけ。
小公女セーラ」「秘密の花園」「小公子」古典児童文学を彷彿する出だし。意地悪な親戚の家に引き取られ、従兄たちから魔女といじめられるというところは、「ハリーポッター」、黒猫が相棒というのは「魔女の宅急便」かな?
中盤から後半にかけてミステリー色が強くなる。意外な人物の登場に、さまざまな謎が結びついていく。ラストがやや速足になってしまったのがおしまれる。