うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 天狗ノオト

天狗ノオト

天狗ノオト

「じいちゃんはいったいなにを見たのか、天狗とはなにを意味するのか・・・ぼくらは探りはじめる。深山と里山、過去と現代、じいちゃんとぼくらその接点に見えてくるものは?」(表紙文より)
「ファンタジーは人間のたましいから、生み出されるもの。<天狗に会う>というのは、少数の人間だけに生じることだ」(河合隼雄氏選評より)
「じいちゃんは木三太と約束した通り、だれにも言わなかった。ノートに書き残したんだ」(本文より)

分厚い背表紙、白いページにびっしり詰まった細かい活字。ひさしぶりに骨太のファンタジーを読んだ気がする。といっても決して読みにくいわけではない。分厚さを忘れるくらいストーリーの展開は早い。
読み人への真っ向勝負のような一冊の密度の濃さは、上・下巻に分けるより、むしろ好感が持てた。
(ちなみに大文字、かわいいイラスト付きの本も私は好きです)