うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

おひさまへんにブルー

おひさまへんにブルー

おひさまへんにブルー

おひさまへんにブルー。ブルーは若竹の色?それとも本当の空の色?
登場する大人も子どもも、どこか孤独でさみしい。
比喩の巧みさと文章力が光っている。

図書館を出たときすでに空は青黒く、夕陽の最後の長い指は暗い梢にかかっていた。
遊ぶと弄ぶとは紙一重。拓実はそれを知っている。
拓実はこれまで祖母のことをきつく編みこまれた強固な織物みたいなヒトだと思っていた。それが最近、織物の網目がところどころゆるくなってきた気がするのだ。(本文より抜粋)