うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 魔法が消えていく・・・

魔法が消えていく…… (児童書)

魔法が消えていく…… (児童書)

主人公の少年・コンが住むウェルメイトという町は、魔法の力が集合してできた町。大きな川を挟んで東側、西側と分かれ、川の中洲には地下道で結ばれる島々が浮かんでいる。魔法を使うのに魔法の杖ならぬ魔法石が必要という設定が新しい。
もと泥棒のコンと魔術師のネバリー、用心棒のベネット(あるときは優秀な家政婦)の三人が、次第にお互いを信頼するようになり、最後は家族のような絆を築いていく過程がとても良かった。
ネバリーの日記と日記の末尾に書き加えられるコンのひと言が、二人の視点を変える意味で面白い。ひさしぶりにワクワクするファンタジーに出会えた。まだ回収されてない伏線がいくつかある。続編があることを大いに期待したい。