うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

オレンジ色の不思議

オレンジ色の不思議

オレンジ色の不思議

作家のわたしと正体不詳な少女との不思議譚。
帯にある「新感覚の怖さ」とは・・・。
なんだかよくわからないことが起こっている(あるいは見えている)のに、
ちっとも解決しないところかな。
着地したいのに降りる場所がない、みたいな。

エピソード7の「状況の幽霊」が特に印象に残った。
なるほど! と思う。
こういう幽霊はいる(ある、かな?)かもしれない。

おそらく、主人公の「わたし」は斉藤洋さん、ご自身がモデルだ。
というか、きっとそうなんだけど。
しろくまやペンギンや、字の書ける猫の本を書いている作家といえば
そうとしか思えない(笑)

謎の少女という物語の案内人を創造し、
出会った世界を発想の赴くままにまとめ上げていく。
まさにイマジネーションの開拓者。

行き詰まった折には、大いに参考にしたい。
創作はまず自分自身が楽しまなくちゃね。