うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

月夜の森の梟

 

『かたわれ』という言葉に喪失の重さを感じる。かけがいのない人との永久の別れ。月夜の梟になぞらえながら静かに時だけが進む。ひとりだけではない、悲しみの共有に気づくとき、束の間の安息が訪れる。

耐え難い悲しみもさみしさも、美しい文章の世界に著すことで、愛する人を再生できる。作家という職業に困難さと憧憬を覚える。