うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 絵描き

絵描き

絵描き

『旅に出よう。風景の中で、ゆっくり見つかるものが、きっとあるから』
(帯より)

静かで美しい絵本です。主人公は絵描き。
見上げる星空、きりを呼ぶ風の誘い。何億光年のまたたきに身をゆだね、ときに迷い、人恋しくなり、孤独のふちをさまよいながら旅をするのです。
過去のラフスケッチを見つけたとき、彼はほんの少し見えた未来を、糸を手繰り寄せるようにして、白いキャンバスに向かうのです。キャンパスからあふれ出る新しく紡がれた記憶たち。そして、彼はまた旅に出る。

絵描きさんは青年の姿をしていますが、きっといせひでこさん、そのものなのでしょう。もう少し暖かくなったらデジカメを持って、新しい記憶をつみとりに、わたしも風景を愛でに出かけましょうか。