うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 本からはじまる物語

本からはじまる物語

本からはじまる物語

「本」「本屋」を舞台にした18のストーリー。<帯より>

18人の作家の18の物語。ミステリー、ファンタジー、時代物、ホラー他、あらゆるジャンルの短編集。どの作品も、長編では味わえない凝縮された個性が冴え、あっという間に書き手の創り上げた世界に取り込まれてしまう。
同じようなシチュエーション、発想を使いながら、作家個々の手にかかると、別次元の物語になってしまう。それはまるで、同じ食材を使っても料理人によって、まったく別の料理を仕上げてしまうというのに似ている。
恩田陸「飛び出す、絵本」本多孝好「十一月の約束」今江祥智「招き猫異譚」山本一力「閻魔堂の虹」梨木香歩「本棚にならぶ」が印象に残った。特に今江祥智さんの文章の美しさは秀逸。
それにしても、猫と本と作家さんは、相性が良いらしい。本はやはり飛ぶものらしい。というのがわたしの率直な感想だ。