- 作者: 荻原規子
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2010/07/02
- メディア: 文庫
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『勾玉』は今まで何度も読み返しているので、再読数が少ない(といっても『勾玉』と比べれば、だけど)こちらを読んでみた。
再読のおもしろ味は、読んだときの年齢、もろもろの環境や状況の変化で、感想が違ってくるのを認識できること。若い(今よりは)ときは私的人気主役キャラ・ランキング?がコレ↓
1位 遠子
2位 小倶那
3位 菅流
だったのに対し、今回はダントツで、
1位 菅流
2位 遠子
3位 小倶那
となった。
また、百襲姫とか大王は嫌いだったはずのに、気の毒で哀れに思えたり、ほんの少しだけ前半に出てきた鹿角や、いっしょに旅に出る仲間の扶鋤、今盾のふたり、象子など、脇役の登場人物が、今回はとても魅力的に感じた。
巻末の神宮輝夫さんの解説もすばらしかった。
私にとって、神話を基調とした日本のファンタジーの楽しさに、初めて目覚めさせてくれた記念すべき本なのだった。