うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 ちょっとした奇跡 晴れた日は図書館にいこう

ちょっとした奇跡―晴れた日は図書館へいこう〈2〉 (文学の散歩道)

ちょっとした奇跡―晴れた日は図書館へいこう〈2〉 (文学の散歩道)

前回の『晴れた日に・・・』から七年。図書館好きなわたしにとって、とても印象のよかった本で続編を待っていたのです。ところがいざ読んでみると情けないことに一巻の内容はほとんど忘れてしまってました。(登場人物は主人公のしおり以外、名前すら覚えてなかった・汗)
図書館にまつわるちょっとしたミステリー。短編5話で、それぞれどこかで結びついていて、ひとつの物語となっています。
今回は気になっていた、しおりのお父さんの登場もあり、淡々としたドラマ運びがかえってリアリテイを増幅させてよかったです。読後がとても爽やかで心がほっこりする良い本なので、子供はもちろん大人までたくさんの人たちに読んで欲しいと思いました。次の巻は七年後?!といわず、ぜひ来年、三巻目とお目にかかれることを期待しています。
以下、第一巻の感想を添付しておきます。
☆本のプロ『徒歩々日記』より抜粋☆
[39] 晴れた日は図書館へいこう 緑川聖司 小峰書店 ¥1,500 完読 2004/03/13 15:49
この本を読んだ日、たまたまジブリアニメ『耳をすませば』がテレビで放送された。『晴れた日に…』の主人公しおりも、『耳をすませば』の雫も、図書館が大好き、本が大好き、というのは同じだ。二人の少女のイメージも、どことなく似ている気がする。そう思って見ていたら、この本の作者さんのお名前が『耳をすませば』の「聖司」と同じだった。なんだかおもしろい発見をしたみたいで、うれしかった。
図書館を舞台にしたミステリー。といっても、殺人事件が起こるわけではなく、本や図書館にまつわるちょっとした不可解な出来事の謎解きといった感じ。プロローグのしおりの言葉もいい。図書館司書の美弥子さんや、クラスメイトの安川くんとのかかわりあいも、ほのぼのと温かい。図書館の内情や職員さんたちの苦労も、さらりと書かれてあって興味深かった。最後、しおりに深いゆかりのある人物が登場するのだが、続編を期待させられそうで楽しみだ。悪人の出てこない日常的ミステリー。清々しい読後感があった