- 作者: 佐藤愛子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/11/01
- メディア: 単行本
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夫がミステリー(?)と勘違いして図書館で借りた本。おかげでとても良い読書ができた。佐藤愛子さんはちょうど自分にとって親世代の年齢だ。
なるほど私の父母は普段、こういうふうに思ったり考えたりしているのか。
いろいろ心当たりの言動や行動があったので、なるほど、と手を打つ。
「私の胸には、思い出袋、といったものがあって、時々そこから遠い日のふとした情景がぽっかり浮き出てくる<中略>記憶というものはそうした形(情景と感情:ひとつの情景と同時にその時の私の感情が必ず伴っている)で残るもののようだ」
「ああ、老残の友はついに彼一人になってしまった」<本文より抜粋>
この「彼」というのは昨年亡くなられた北杜夫さんのことである。
人生の先輩としてのご意見・提言は、貴重だ。「これでおしまい」にしないで、続きをもっと書いてほしい。