うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

イッカボッグ

 

前半はヒール役の家臣の視線(思惑)から描かれて入れるので、不幸な犠牲者が出るたび心が重くなる。中盤から後半にかけては、幼かった子供たち(デイジィー、バート、ロデリック、マーサ)がたくましく成長、世の不条理(嘘で固めた巨悪)に立ち向かっていく姿にわくわくする。J.K.ローリング氏がお子さんに読み聞かせしたという言葉通り、語りかけるような文体でいっきに物語に引き込まれていった。

イッカボッグとはヘブライ語由来。『栄光の不在』『栄光の消失』の意味。公募で選ばれた子供たちの挿絵がすばらしい。