うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 ハリー・ポッターと謎のプリンス

ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)

ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)

☆2006/05/23の日記(再掲載)

これまでのさまざまなできごとを、振り返り整理しながら、ストーリーは、いよいよ最終巻に向かってラストスパートをかけた。衝撃と新たな謎を残して・・・。
作者のj.k.ローリングは、起承転結を熟慮して物語を書き進めるタイプの作家なのかもしれない。特徴的なのは、起承にことさら時間と労力をかけ(入念に伏線を張る)転結にすべてをいっきに詰め込む、という形をとること。だから読み手は、先が気になり、つい最後まで目が離せなくなる、というわけだ。
彼女の手元にはきっと、キャラクターの設定、小道具、場所にいたるまでの綿密な設計図があるはずだ。それはときに「つじつまあわせ」と感じさせるときもあるが、読み直すと、パズルが合わさるように、最初から仕組まれているということに気づく。
同じファンタジー作家でも、世界があちこちにちらばり、収集のつかない形で、怒涛のように大団円にしてしまうD.W.Jとは両極端をいく。繰り返しと、パターン化の魅力。。。どちらのファンタジーも好きです。
7巻をどう終わらせるか。今までで一番分厚い巻になるのではないか。危惧しつつも、楽しみなのは変わりない。

☆2008/05/09現在の日記

ハリーの心の成長が著しい巻。例えば、魔法大臣ルーファス・スクリムジョールとの攻防戦。怯え、耐えることしかできなかった少年は、芯のあるしっかりした青年になった。ジニーとの初々しい恋模様もあるが、下巻は、ひたすら暗く、胸が痛むことが多い。
訳者の松岡さんのあとがきによれば、松岡さんにとっても、5巻はいろいろな意味でたいへんな思いをされたようだ。

心に残った言葉
ダンブルドアから、ハリーへ。初めて「分霊箱」を探しに行くとき。
「心配しなくともよかろうぞ・・・わしと一緒だからのう」

そして後半、洞窟に行く前。
「わしは心配しておらぬ・・・きみと一緒じゃからのう」


閑話休題

7月発売予定の最終巻に向け、復習のつもりで読み始めたHPシリーズ。図書館の予約本をこなしながら、ゆっくり6月までに読みきろうと思っていたのだが、途中で止められなくなってしまい、予定より一ヶ月も早く終わってしまった。
なので、予約して数ヶ月、ようやく手元に届いた『赤朽葉家の伝説』は、三分の一を読んだところで泣く泣く図書館に返却ということになってしまった。
まだ予約待ちの方が、たくさんいるから、延滞手続きはできなかった。もう一度、予約してもいいけれど、こうなると文庫になるまで待つほうが、早いかもしれないなあ。