垣谷実雨さんの初エッセイ。コロナ禍の話、昭和の家族の話、言語に関する話・・・etc.とバラエティに富む。小説と同じように、諸事するどい考察が面白い。あとがきでご自身の来し方をじっくり振り返る機会を得た、と書かれていた。
これからも垣谷さんのエッセイが読みたいと思った。
<閑話休題>
昭和のホームドラマについて。
筆者は視聴者に家族、母とは、父とは、子供とは、こうあるべきだ、という形を啓発した(押し付けた)ものであると感じておられる。
でも同時代を生きた私としては、むしろ、視聴者がこんな家族になりたいなあ、という願望や夢を理想化したのがホームドラマであったと記憶している。