TV Bros.2013年から2020年まで連載されていたエッセイ。
エッセイというよりは表題のように日記に近い。とても読みやすかった。
清水ミチコさんの目から見たテレビの世界(業界?)は話題が豊富で読むのが楽しかった。
『こそあどの森』がまた読めるなんて思ってなかった。完結したはずなのに。
新刊コーナーで見つけたときはタイトルを二度見してしまった。とてもうれしい。
内容は期待にたがわず。リアルな不思議世界が展開されている。
この<リアルな>という感覚、が岡田ファンタジーの真骨頂なのだと思う。
本当にこんな森がどこかにあるかもしれないという感覚。
本を開けるたび戻ってきたなって懐かしくなるような感覚。
「子どものころのことって、おとなになっても、つながっているんだね」(本文より)
スキッパーはバーバさんにどこで写真を撮ってもらうのかな。
作者ご自身の手による挿絵は、やさしい緻密さと線の温かみを感じる。
<閑話休題>
今よりさかのぼること二十数年前。わが町で岡田淳さんの講演会があった。
講演後、「何か先生に伝えたいことはありますか?」と司会の方がいったので
私は喜んで手を挙げた。
「私、『二分間の冒険』が大好きなんです。でも岡田先生の描いた挿絵でなかったのが残念でした。岡田さんの描かれた絵で、もう一度、読んでみたいです!」
とむちゃぶりしたのだった。
若気の至りです・・・今でも冷や汗が。
2018年4月から2020年8月まで、豪胆にして、ユーモアと美味しさあふれる痛快エッセイ集。
どのエピソードも楽しかった。百回連載記念の「うまかったもんベスト10プラス2」は往年のシーナさんの冒険譚がピリッときいてよかった。
シーナさんのエッセイは、たくさん追っかけて読んだなあ、と懐かしむ。
超ド級のパワフルな行動と旺盛な食欲レポは、他に類を見ない気がする(個人比)
自主制作映画(『うみ・そら・さんごのいいつたえ』だったかしら)も観に行ったし、講演会でサインももらったな~。『パタゴニア』という本に名前を書いてもらったっけ。
わが青春?の思い出(笑)
お孫さんたちの活躍する「うどん作り大作戦」も微笑ましかった。
あの岳くんも三人のお子さんのお父様なのね。感慨深いのう。
人の『核』が見える少年イズミ。ひょんなことから、この世のものではない?コンビニでバイトすることになる。
そこには妖怪の店長と幽霊の店員がいて、妖怪や幽霊を始め、稀にイズミのような生きた人間もやってくるらしい。
奇想天外な話だが、物語世界がきちんと構築されているので理屈抜きで楽しめた。シリーズになりそう。