うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

桜桃のみのるころ

桜桃のみのるころ

桜桃のみのるころ

『そらまめうでてさてそこで』(1994年)『魚だって恋をする』(2004年)に続く、15年の歳月をかけての三部作。舞と新太郎とおじいさまの心やさしい物語。
最初の一行で、いっきに引き込まれる。思いのこもったもてなし料理と、ほっこりやさしい人の情が、洗練された言霊と合わさって、しみじみと胸の奥に染みてくる。
凛とした女将に成長した舞、剣を包丁に持ち替えた新太郎、ふたりの決断が爽快でうれしい。