- 作者: 荻原規子
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2010/08/06
- メディア: 文庫
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初読は1996年だから14年ぶりということになる。読んでみて驚いた。すごく面白い。なんで今まで再読しなかったのだろう。(軽装版まで買っておきながら)
上巻は、坂東で育った少年・阿高が主人公。双子のような存在、二連の藤太との友情が主軸とすれば、下巻は、皇女・苑上を主人公にした歴史ファンタジーだ。『更科日記』をベースに、ここまで物語を膨らませる力量はすごいと思うし、歴史上に構築されているので、どちらかというと恋愛物語だった「勾玉」「白鳥」とは、良い意味で異色な感じを受けた。
また巻末の佐藤多佳子さんとの特別対談<勾玉三部作を巡って>は、三部作の原点が見え、興味深く、大変読み応えがあった。