うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 かなと花ちゃん

かなと花ちゃん

かなと花ちゃん

置き去りにされたお人形の花代。持ち主の女の子を待ち続けて歌う『きんぽうげ』の歌がとても哀しくて・・・。でもその歌声のおかげで、花代の<お姉さん>になってくれるという、かなちゃんと出会えるのです。ふたりは心と心で会話をします。そして、いろいろな奇跡に巡り合ううち、深い友情で結ばれていくのです。
草原に捨てられた花代が見上げる空のさみしさ。かなとふたりで迷い込んだ闇夜の路地裏。富安さんらしい世界観が、しんしんと伝わってくるお話でした。愛らしい挿絵が、昭和のノスタルジーを感じさせるお話にぴったりでした。