うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 昨夜のカレー、明日のパン

「七年前、二十五歳という若さであっけなく亡くなってしまった一樹。結婚からたった二年で遺されてしまった嫁のテツコと、一緒に暮らし続ける一樹の父・ギフは、まわりの人々と共に、ゆるゆると彼の死を受け入れていく」(帯より)
言葉の力を感じる物語。会話が秀逸。短編連作なので読みやすかった。
ギフは定年間近のおじさんなのだが、この年齢の男性がこのように可愛らしく描かれてあるのはめずらしいのでは。
どの章も好きなのだけど、特に心に残ったのは夕子の章。
ゼロックス」とか「青やき」という単語が出てきて懐かしかった。
文庫になったら、購入してぜひ再読したい。

「私も、くたくたになるまで生きていいですか?」(本文より)

ところで、ひとつだけ心配なことが。
占い師のあの呪いのような予言は、もう無効になっているのですよね?(^_^;)