うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 枕もとに靴

枕もとに靴: ああ無情の泥酔日記 (新潮文庫)

枕もとに靴: ああ無情の泥酔日記 (新潮文庫)

朝起きたら、なかなか記録的な二日酔いで、そのうえ、枕もとには靴が置いてあったけど、あれはなに?(裏表紙文より)
2001年からのウェブ公開日記『なにがなにやら』で書かれていたエッセイの書籍化。
「はじめに」で前置きされていたように、ただ日記ではなく、そこには「うそ」という名の小説あるいは童話も含まれている。
日記はもちろん、凹んだとときのお伴として、超絶笑いを惜しみなく提供してくれるのだが、ときおり現実の階段から一段踏み外したような摩訶不思議な物語世界にもいざなってくれる。
特に『影日和』が秀逸だった。枕もとに靴だけではない。フィクション作家として十分な筆力と素質を共有されている作家さんだと思う。