うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 Fragile(フラジール)

児童文学界の人気作家五人が紡ぐ5つの物語。石崎洋司長崎夏海令丈ヒロ子花形みつる。この本を新刊コーナーで見つけたとき、「なんとゴージャスな顔ぶれ!」と思わず感動(*^_^*)
どの物語も短編ですが、読み応えありました。特に、下記の二作が印象に残りました。
令丈ヒロ子『あたしのボケのお姫さま』
漫才志望のまどかと、天然キャラのるりりの掛け合い(?)に、思わずふきだしていまいます。(特に、るりりという変わった名前のキャラが実にいい味出してます)後半は、いそいでまとめに入ったような感がありますが、短編なのでしかたないかも。欲を言えば、もっと相方(キエ蔵という名前・笑)との確執を描いたところも読みたかったです。今度は長編で、お願いします(だれに?
花形みつる『アート少女』
タイトルからは想像できない、パワフルな内容でした。強烈な個性の子供たちが主人公。。。。といえば、『ゴジラの出そうな夕焼けだった』に続く一連のシリーズを彷彿させられます。あの威勢のいいお話を、もう一度読んでみたいと思ってしまいました。
「この本に眠る5つのお話は、どーでもいいお話ばかりです。<中略>どーでもいいことをやらかして、どーでもいい終わり方をします、大人たちからすれば。でも彼らとわたしたちにとっては、どーでもよくなかったのです」(石崎洋司、「あとがきのようなもの」より)