うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 日本児童文学 1−2月号

創作特集 〜だれでもよかった・・・?〜より
<短編>
☆『たまご』岩瀬成子 
『そのぬくもりはきえない』(2008年心残った本の一冊by日向)の作家さん。ひとり暮らしの香山さんと傾聴ボランティアをしている女子高校生のわたしとの交流。「香山さんのたまごの殻に、ぴっとひびが入ったんだ」の一言が印象的。
☆『ぼくらの地上絵』 梨屋アリエ 
プラネタリウム』の作家さん。無差別殺人の犠牲になってしまった友人未満の佐川。理不尽な思いをいだく中学生のぼく。<ナスカの地上絵>がふたりの思いを繋げる。
☆『ぼくらは飼育委員会』那須正幹
大好きな『ズッコケシリーズ』の作家さん。成り行きでなってしまった飼育委員。うさぎたちの世話を通して、ぼくが得たものは・・・。少年のなにげない日々の積み重ねと、小さな命を大切に思う気持ちが、いつしか思いがけない勇気へとつながる。
☆「あの夏の川で」本田明
初めての沢登り。主人公・良平といっしょに、沢を登っているみたいだった。未読の『幸子の庭』はぜひ読みたいと思った。
☆『十二階段』牧野節子
『キラメキ☆ライブハウス』の作家さん。全編、イマドキ少女の語り口。最後に救われる。ホッとする。
☆『筆頭人』吉橋通夫
『なまくら』『京のかざぐるま』の作家さん。あふれる江戸の人情。心がほっこり。<だれでもよかった>というテーマになるほど、と納得。

珠玉の6編。
堪能しました〜。