うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 水の精とふしぎなカヌー

『こそあどの森の物語』シリーズ第11巻。ひさしぶりのこそあどの森。今回はトワイエさんが足を怪我し、ガラスびんの家で療養中なのですが、その間に起こった話がふたつ。『水の精』と『ふしぎなカヌー』、どちらも想像力をかきたてられる期待を裏切らない岡田ワールドでした。
丁寧に紡がれたストーリーの中に、初めて出会う人たちとのコミュニケーションの大切さ(自分をまず知ってもらうこと)や、落ち込んでどうしようもなくなったとき、どのような考え方をすればよいか(友だちだったら、どうアドバイスしてくれるか想像してみる)など、さりげなく生きる知恵のエッセンスが織り込まれています。
それにしてもスキッパーは、ずいぶんしっかりと自分の意見を言えるようになりました。なんだか身長や顔つきまでも、少しお兄さんになったのでは? なんて思います。
今回の挿絵はときどきラフなタッチ描かれていたり、今までとはまた違った手描きの温かみを感じました。