- 作者: 山口恵以子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/06/24
- メディア: 単行本
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スキャンダルを逆手にとり人気画家にのしあがった財閥令嬢・八島多江子は、戦時統制化の日本を離れ、上海に渡った・・・(表紙文より)
魅惑的かつ知的な主人公と、彼女を取り巻く四人の男性たち。年齢、性格、職業、国、それぞれ個性が違う。性善説に裏打ちされているので、ベタだなあと思いつつ楽しんで読めた。展開のおもしろさに重点を置いたエンタテイメント作品。
「人にはどうにもならない運命がある。周りが何を言っても、本人自身が引き返そうと思っても、一度運命が動き始めたら、もうどうにもならない<中略>多分それは人間だけじゃなく、組織や国にも、あるんだろうな」(本文、新吾の言葉より)