新潮文庫版は『アンの愛情』までしか購入してなかった。
今巻から、文春文庫版・松本侑子さん訳一本にシフト変更。
(村岡花子さん訳は大好きだけど、今巻のタイトルは『アンの幸福』よりも、原題をそのまま訳した松本さんの『風柳荘のアン』の方がしっくりくる。いいなあ)
再読して驚いたのは完成度の高さだった。
前回読んだのは、そうとう昔だったし(再読はいつも『アンの愛情』で終わってた)あまり印象に残ってなかったのだ。
ギルバートへの愛情あふれる手紙&アンにまつわる人々とのエピソードの双方で楽しませてくれた。笑いありちょっぴりホラー?あり(笑)
本当に本って読む年代で感想が変わる。しみじみ思った。
今巻の名バイプレイヤーは、なんといってもレベッカ・デューでしょう。白いバスタオルを打ち振り回す彼女の姿に、思わず感動してしまった。
※「完成度の高さ」
実際は『アンの愛情』(1915年)の次に出版されたのは『アンの夢の家』(1917年)だった。『風柳荘のアン』(1936年)は『アンの娘リラ』(1921年)以降に出版されている。『アンの夢の家』で結婚式に小さなエリザベスやレベッカ・デューが登場しないのもうなずける。