うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 お父ちゃんと私

お父ちゃんと私―父・水木しげるとのゲゲゲな日常 (YM books)

お父ちゃんと私―父・水木しげるとのゲゲゲな日常 (YM books)

先日、読んだエッセイ『ゲゲゲの女房』の筆者は、水木しげるさんの妻、武良布枝さんだった。布枝さんが語る夫・水木しげるさんは、勤勉で苦労人、努力家で少々偏屈なところがある人、というイメージだった。
この本は娘(次女)の悦子さんから見たお父さん像だ。大食いで朝寝坊、おまけにかなりの凝り性。少々わがままをいっても、ついゆるしてしまうような、お茶目でカワイイところのあるお父さん。布枝さんから見た水木さんとは、またちがった父親としての顔が垣間見える。
悦子さんから見た母親の布枝さんは、家族をしっかりサポートするたよりになるお母さん。夫のふるまいを叱ったり、子どもの教育のことでケンカをしたり。夫唱婦随というより、良き相棒といった感じを受けた。いくら怒っても、最後は「あはは」と笑っておさめるあたりは、明るく楽天的な性格なのだろう。
パプアニューギニア訪問のエピソードなど、父と娘の温かな愛情が伝わってきて、とてもほほえましかった。

『食べることは生きることにつながっている。<食欲>と<生命力>はイコールなんだ』(本文より)