うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

 アンモナイトの森で

アンモナイトの森で―少女チヨとヒグマの物語 (ティーンズ文学館)

アンモナイトの森で―少女チヨとヒグマの物語 (ティーンズ文学館)

『いったいこれはなんだ? 十二歳のチヨは首をかしげました。(中略)それが一億年前に生きたアンモナイトの化石であり(中略)そこはだれもふみこんだことのないヒグマたちの森でした』<扉文>より
実際にあった話だと思っていたら、ほとんどが創作なんだそうです。主人公のチヨを始め、チヨのおとうさん、おかあさんとの生活、大学の研究室のひとたちの活動、ヒグマたちの生態など、リアリティにあふれてました。最後はせつなくて、涙が出ました。
欲を言えば、もう少しヒグマとチヨの友情を感じる場面があればないいなと思いました。それと、これは重大なネタバレになるので、以下、未読の方はご注意ください。



なぜ、チヨは死んだのでしょう。「チヨの体には傷がなく、ねむっているようだった」のです。そもそも彼女は、死ぬ必要があったのでしょうか?疑問が残りました。この結末は、あまりにかわいそうで。(淡い恋もしてたのに)
つまり、すっかり物語にハマってしまった、というわけなのでした(笑)