うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

2021-01-01から1年間の記事一覧

どっちでもいい子

どっちでもいい子 (おはなしガーデン 57) 作者:かさい まり 岩崎書店 Amazon 主人公は小学四年生のはる。友達から「どっちでもいい子」と呼ばれているのを知り、ひどく傷つく。 無邪気なままで良かった低学年とは違い、四年生ともなってくると、コミュニケー…

たまごのはなし

たまごのはなし 作者:しおたにまみこ ブロンズ新社 Amazon 哲学的に読むか、理屈抜きの喜劇と読むか、読む年齢や人によって感想の振り幅が広くなりそう。私はちょっと怖かった(笑) とにかく卵を見る目が変わりそうなインパクトがある。 あのおしゃれな帽子は…

アーサー王の世界 キャメロットの亡霊

キャメロットの亡霊 (アーサー王の世界) 作者:斉藤 洋 静山社 Amazon 「アーサー王の世界」シリーズ最終巻。このシリーズに出会うまでアーサー王に関してはまったく無知だった。 歯切れの良い文章&展開のおかげで飽くことなく最後まで引き込まれた。 ジョン…

私立五芒高校恋する幽霊部員たち

YA

私立五芒高校 恋する幽霊部員たち 作者:谷口 雅美 講談社 Amazon 高校生のほのぼのとした恋話が数編・・・。小さなピースのように組み合わさって、どこか誰かと繋がり合いながら一枚のパズル(物語)に仕上がっていく。 恋する幽霊部員たち一人ひとりの紹介…

亜の国へ 水と竜の娘たち

亜ノ国ヘ 水と竜の娘たち 作者:柏葉 幸子 KADOKAWA Amazon 柏葉幸子さんの描くところの壮大なファンタジー。 読者対象は一般向けのようだ。児童文学の域では見られなかった設定が新鮮だった。

かげろうのむこうで

かげろうのむこうで: 翔の四季 夏 作者:斉藤 洋 偕成社 Amazon 不思議で少し怖くて切なくて哀しい。 見えること見えないこと。その違いはなんだろう。 『トラウム』ドイツ語で『夢』『幻想』『憧れ』『願望』 <閑話休題> 直前に読んでいた『ボーダレス・ケ…

ボーダレス・ケアラー

ボーダレス・ケアラー: 生きてても、生きてなくてもお世話します 作者:山本悦子 理論社 Amazon 主人公は大学生の海斗。夏休みに認知症の祖母の見守りをすることになる。 いわゆるヤング・ケアラーなのだが、その彼がボーダレス・ケアラーとなって地縛霊を解…

七不思議神社 白い影を追え

七不思議神社 白い影を追え 作者:緑川聖司 あかね書房 Amazon シリーズ三作目。ひとつの物語に短めのお話がいくつも実っている。 甘いのやすっぱいのや、ちょっと苦い実もあるけれど、読んでいる間は不思議世界で楽しめる。期待を外さないシリーズ。

神さまの通り道

神さまの通り道 スサノオさんキレてるんですけど 作者:村上しいこ 偕成社 Amazon 登場人物たちの掛け合い?(言葉のやり取り)が面白い。 とくにスーさん(スサノオノミコト)とガンちゃん(他力本願ちゃん・主人公四年生)。 ユニークな設定にシリーズ化さ…

青空モーオー!

青空モーオー! (ジュニア文学館) 作者:堀米薫 学研プラス Amazon 中学年向けの児童書。主人公は小学四年生の陸。友達をいじめから守れなかった罪悪感を抱えている。夏休み牛牧場で過ごすことになって・・・。 「牛の世界」を通して見た「ぼくらの世界」。陸…

ふつうでない時をふつうに生きる

ふつうでない時をふつうに生きる (単行本) 作者:岸本 葉子 中央公論新社 Amazon 「ふつう」でないと時が長引いてくると、なにが「ふつう」であったか忘れてしまいそうになる。岸本葉子さんの短めのエッセイ集。表紙画のように、ふと花を見つけることのようだ…

縄文の狼

縄文の狼 (くもんの児童文学) 作者:今井恭子 くもん出版 Amazon オオカミ犬と少年の友情を主軸に、縄文時代の背景が細やかな生活描写によって浮かび上がってくる。古代の人々がどのようにして人間社会を形成していったか、その発端となる時代の考察が面白か…

野原できみとピクニック

YA

野原できみとピクニック 作者:濱野京子 偕成社 Amazon 優弥と稀星の視点が交互に描かれる序盤。「はもれびカフェ」からリンクし始める二人の恋と友情の広がり。 物語の構成が秀逸だ。 いくつかの難題を提起しながらも、ラストは清々しい読後感で終わる。 青…

すみれちゃんとようかいおばあちゃん

すみれちゃんとようかいばあちゃん 作者:最上一平 新日本出版社 Amazon すみれちゃんを通して見るひいおばあちゃんは、「ようかいおばあちゃん」。 ようかいおばあちゃんの暮らしは、まるで昔話のような摩訶不思議に満ちています。 ふと子どもの頃を振り返っ…

賢子がまいる!

紫式部の娘。賢子がまいる! (1) 作者:綾子, 篠 ほるぷ出版 Amazon 主人公賢子は『源氏物語』の作者・紫式部の娘14歳。 初めての宮仕えに臆することなく、持ち前の度胸と知恵で物の怪騒動を解決していく。「私の一生は<中略>私だけのものだわ」きっぱりと…

チャーメインと魔法の家 ハウルの動く城3

チャーメインと魔法の家: ハウルの動く城 3 (徳間文庫) 作者:ジョーンズ,ダイアナ・ウィン 徳間書店 Amazon 再読。『ハウルと火の悪魔』『アブダラと空飛ぶ絨毯』に続く姉妹編。 D・W・ジョーンズさんのハチャメチャファンタジーは、見事な幕切れにいつも魅…

烏百花 百合の章

烏百花 白百合の章 (文春e-book) 作者:阿部 智里 文藝春秋 Amazon ほのぼの、切ない、やっぱり怖い、見直したかも・・・など。 いろいろな感想を楽しめる読書だった。

はなの街オペラ

YA

はなの街オペラ (くもんの児童文学) 作者:森川成美 くもん出版 Amazon 大正時代の浅草オペラ劇場。主人公のはなは、ハンナという名でオペラ歌手として成長していく。明るく華やかな装丁が魅力的。文章は歯切れよく、いっきに読める。これからのハンナたちの…

妖怪一家の時間旅行

妖怪一家の時間旅行 (妖怪一家九十九さん) 作者:富安陽子 理論社 Amazon 妖怪たちとタイムワープ、意外な組み合わせ。 タイムラグに関係なく妖怪たちが活躍するのが楽しい。 市役所の野中さんとの縁はここから始まっていたのね。 十巻で明かされた事実は一巻…

みつばちと少年

みつばちと少年 作者:村上 しいこ,高山 裕子 講談社 Amazon 北海道の自然の中で、少しづつ自分の居場所を見つけていく主人公。 いろいろな境遇の仲間と出会うことで彼自身も変わっていく。 『ミツバチマーヤの冒険』再読したくなった。

しんぱいせんせい

しんぱいせんせい (おはなしみーつけた! シリーズ) 作者:北川チハル,大野八生 佼成出版社 Amazon 誰かのことを思って心配すること。分かり合おうとすること。 むずかしいけれど、きっと幸せな気持ちになれる。 ちょっとたよりないしんぺい先生と人見知りのた…

老いること暮らすこと

老いること暮らすこと (講談社文庫) 作者:平岩弓枝 講談社 Amazon ↑上記の文庫版ではなく、埼玉福祉会から出版された本の方を読んだ。 二十年前のエッセイなのだが、身につまされるものは変わらない。 現在の平岩弓枝さんのエッセイも読んでみたいと思った。

クヌギ林の妖怪たち

クヌギ林の妖怪たち ー童話作家・富安陽子の世界ー 作者:斉藤 洋 講談社 Amazon 斎藤洋さんが読み解く『クヌギ林のザワザワ荘』(富安陽子・著)。 深い洞察に感心しつつ、まだこの本は未読だったことに気づく。なんということでしょう! 今度ぜひ読んでみた…

チョコレートのおみやげ

チョコレートのおみやげ 作者:岡田 淳 ビーエル出版 Amazon 「チョコレートは時間がとけていくみたいや」 みこおばさんの想像の翼に乗ったゆきちゃん。 やさしい心がチョコレート3個の伏線につながった。

ヴォドニークの水の館

ヴォドニークの水の館 作者:まきあつこ ビーエル出版 Amazon チェコの昔話。川には水の世界があって、そこにはヴォドニークという主が住んでいるという。日本の河童に比べると、チェコの水妖は寛容で尊大な気がする。 人から奪うものは魂。対して河童は尻子…

そのときがくるくる

そのときがくるくる (わくわくえどうわ) 作者:すずきみえ 文研出版 Amazon 子供の頃は好き嫌いが多い。 「今はキライで食べられなくても、いつかきっと食べられるときがくる」 子供にも大人にもやさしいメッセージ。 「〇〇すべき」にワンクッション置くこと…

小福ときどき災難

小福ときどき災難 作者:群 ようこ 集英社 Amazon 『午前零時の玄米パン』の頃から親しんでいる群ようこさんのエッセイ。 何気ない日常を面白おかしく、ときには毅然とすくいあげる筆致に変わりない。 長年一緒に暮らされていた愛猫さんとの別れ。 室内に花を…

クルミ先生とまちがえたくないわたし

クルミ先生とまちがえたくないわたし: 藤島クリニック再生計画 (ポプラ物語館 84) 作者:令丈 ヒロ子 ポプラ社 Amazon 大人でお医者さまのクルミ先生と対等に渡り合う主人公・基季。 基季は五年生だけど家を切り盛りするしっかり者。むしろ、大人のクルミ先生…

言えないコトバ

言えないコトバ (集英社文庫) 作者:益田 ミリ 集英社 Amazon 2009年8月に刊行されたものを加筆・修正し、新たに5編を追加して収録したものだそうです。第16刷とは! 多くの人たちに読まれてきたのね。 内容はというと、共感したり、逆にそうかなあ?…

私のテレビ日記

私のテレビ日記 (Bros.books) 作者:清水 ミチコ 東京ニュース通信社 Amazon TV Bros.2013年から2020年まで連載されていたエッセイ。 エッセイというよりは表題のように日記に近い。とても読みやすかった。 清水ミチコさんの目から見たテレビの世界(…