うたたね日和♪読書メモ

本との出会い徒然に

2021-01-01から1年間の記事一覧

こそあどの森のおとなたちが子どもだったころ

こそあどの森のおとなたちが子どもだったころ (こそあどの森の物語) 作者:岡田 淳 理論社 Amazon 『こそあどの森』がまた読めるなんて思ってなかった。完結したはずなのに。 新刊コーナーで見つけたときはタイトルを二度見してしまった。とてもうれしい。 内…

炉辺の風おと

炉辺の風おと 作者:梨木 香歩 毎日新聞出版 Amazon 紡がれた言の葉を一つひとつ味わうように読む。図書館本だから期限があるので、どうしても最後は急ぎ足になってしまった。山の静謐な暮らしぶりから、自然の中に生きる者たちとのふれあい。愛する肉親と永…

あ、ごはん炊くの忘れてた! ~おなかがすいたハラペコだ!③~

おなかがすいたハラペコだ。3──あっ、ごはん炊くの忘れてた! 作者:椎名誠 新日本出版社 Amazon 2018年4月から2020年8月まで、豪胆にして、ユーモアと美味しさあふれる痛快エッセイ集。 どのエピソードも楽しかった。百回連載記念の「うまかったも…

妖怪コンビニで、バイトはじめました。

妖怪コンビニで、バイトはじめました。 作者:令丈 ヒロ子 あすなろ書房 Amazon 人の『核』が見える少年イズミ。ひょんなことから、この世のものではない?コンビニでバイトすることになる。 そこには妖怪の店長と幽霊の店員がいて、妖怪や幽霊を始め、稀にイ…

ムーンライト・イン

ムーンライト・イン 作者:中島 京子 KADOKAWA Amazon 高原のもとペンションにたどり着いた若者と、そこに集った人たちの出会いと別れ。 登場人物一人ひとりが抱えているエピソードは重いし、現実社会は理不尽に満ちているけれど、それぞれがお互いを思いやる…

予測不能 ~三谷幸喜のありふれた生活 16~

三谷幸喜のありふれた生活 (16) 『予測不能』 作者:三谷 幸喜 朝日新聞出版 Amazon 今巻から挿絵が和田誠さんから三谷幸喜さんに受け継がれる。さみしい。 エッセイは相変わらず面白く、このシリーズの息の長さにうなずかされる。 一番印象的だったのはタイ…

彼方の光

彼方の光 作者:ピアソル,シェリー 偕成社 11Amazon 11才の少年サミュエルが主人公。奴隷からの解放と自由を求め、ハリソン老人と共にケンタッキー州からカナダまで命がけの逃亡をする。 そもそもサミュエル自身はハリソンの行動に巻き込まれた形なので(何…

見知らぬ友

見知らぬ友 (世界傑作童話シリーズ) 作者:マルセロ・ビルマヘール 福音館書店 Amazon アルゼンチンの児童文学作家さん。初めて読む。ふしぎな雰囲気の短編集。 なんだろう?と思いつつ読み進めると、とつぜん、スコンとオチがくる。 オチは、薄い笑いだった…

嘘かまことか

嘘かまことか 作者:平岩 弓枝 文藝春秋 Amazon エッセイではあるが、まるで短編小説集を読んだような満足感。平岩弓枝さんならではの89年間のドラマが詰まっている。 すっかり忘れてしまっていたが、古くからの諺(ことわざ)や先人たちの格言も思い起こせば…

GOTOマリコ

Go To マリコ 作者:林 真理子 発売日: 2021/03/10 メディア: 単行本 コロナ禍でも揺るがないマリコさんの心意気。 ギリギリのところ一直線でハラハラするけれど、なんだかホッとする自分がいる(笑) 巻末の阿川さんとの対談もよかった。

わたしたちの物語のつづき

わたしたちの物語のつづき (読書の時間 6) 作者:濱野京子 発売日: 2021/02/26 メディア: 単行本 物語が本として読者のもとに届くには、書き手はもちろん、いろいろな人たちの協力があって一冊の本へと形作られていく。 主人公・碧衣と作中作の主人公・妖精リ…

青の読み手

青の読み手 作者:小森香折 発売日: 2021/02/10 メディア: 単行本 ひさしぶりに読み応えのあるハイファンタジーに出会った気がする。 主人公ノアの出生や姉と慕うロゼとのなれそめなど、まだ解き明かされてない謎や伏線がたくさんある。続編に期待したい。 ☆…

嘘吹きネットワーク

【小学5-6年生、中学生の読み物】嘘吹きネットワーク (わたしたちの本棚) 作者:久米絵美里 発売日: 2020/12/17 メディア: 単行本 小学校高学年から中学生の読み物、とあるが、ファンタジーにあらず。 啓発っぽい実践に満ちた正義の本であった。 物語が進むに…

ひかりの森のフクロウ

ひかりの森のフクロウ 作者:寿子, 広瀬 発売日: 2020/10/29 メディア: 単行本 広瀬寿子さんの書かれた本は、『まぼろしの忍者』が印象深い。 ひさしぶりに同作者さんの物語を読んだ。 登場人物たちの交わすなにげない言葉のやりとりが、物語の輪郭を自然と浮…

物語のものがたり

物語のものがたり 作者:梨木 香歩 発売日: 2021/03/18 メディア: 単行本 『秘密の花園』読み返したくなった。 ヨークシャーのムアの風景は本当に荒涼として、子供心にも、しみじみとさみしかった。 いろいろなシーンが巧に読み解かれていくごとに、以前の感…

ばあさんは15歳

ばあさんは15歳 (単行本) 作者:阿川 佐和子 発売日: 2021/01/18 メディア: 単行本 おばあさんが15歳になってしまう話なのかな、と思ったら孫娘と一緒に過去にタイムスリップする話だった。ときどき設定に「ん?」と思うところがあったが、理屈抜きで楽しむ…

危ない食卓

アガワ家の危ない食卓 作者:佐和子, 阿川 発売日: 2020/03/25 メディア: 単行本(ソフトカバー) 阿川さんの食に関する流儀に感心したり、驚いたり。 「危ない食卓」とは、なかなか核心をついたタイトルではないかと思いました(笑)

少年と犬

【第163回 直木賞受賞作】少年と犬 (文春e-book) 作者:馳 星周 発売日: 2020/05/15 メディア: Kindle版 一匹オオカミならぬ一匹犬のハードボイルドな一生。 子どもの頃、一緒に過ごした(遊んでくれた)、歴代わんこたちのことを思い出して、最後は涙腺がゆ…

いかがなものか

いかがなものか 作者:群 ようこ 発売日: 2020/03/26 メディア: 単行本 共感したり、よくわからなかったり、感じるところはいろいろだったが 自分とは違った目線で見る世相は楽しめたと思う。

百貨の魔法

百貨の魔法 (ポプラ文庫 む 3-1) 作者:村山 早紀 発売日: 2021/04/07 メディア: 文庫 魔法、妖精、星のきらめき・・・。 流麗な文章がファンタジーの扉へと誘わせてくれる。 昭和な百貨店を巡る、やさしい人々の愛溢れる物語でした。

三人三昧 無礼講で気ままなおしゃべり

三人三昧-無礼講で気ままなおしゃべり (単行本) 作者:清水 ミチコ 発売日: 2021/04/07 メディア: 単行本 『三人寄れば無礼講』が楽しかったので迷わず購入した。鼎談は期待通りほっこり和み、<あとがき>では共感とともに、しみじみとうなずいた。 清水さん…

今度生まれたら

今度生まれたら 作者:内館牧子 発売日: 2020/12/02 メディア: Kindle版 一人称なので響く。後半の意外な展開が面白かった。

比翼は万里を翔ける

比翼は万里を翔る 金椛国春秋 (角川文庫) 作者:篠原 悠希 発売日: 2021/02/25 メディア: Kindle版 シリーズ最終巻。遊圭と明々がようやく結婚することができた。 ハッピーエンドでよかった。 結局、遊圭は占い師の通りの人生になったのだった。 長いシリーズ…

臥竜は漠北に起つ 

臥竜は漠北に起つ 金椛国春秋 (角川文庫) 作者:篠原 悠希 発売日: 2020/09/24 メディア: 文庫

薬屋のひとりごと

薬屋のひとりごと (ヒーロー文庫) 作者:日向 夏 発売日: 2018/04/27 メディア: Kindle版 主人公の猫猫を始め、個性的、且つ魅力的なキャラクターがたくさん登場。 物語もサクッと読みやすかった。 シリーズで11巻まで出ている人気本らしい。 (おお、コミ…

世界がどんなに変わっても 今日の人生2

今日の人生2 世界がどんなに変わっても 作者:益田ミリ 発売日: 2020/10/10 メディア: 単行本(ソフトカバー) コロナ前とコロナ後の「今日の人生」。 世界、というか自分を取り巻く環境や日常が変わっていっても 変わらないことを見つけて大切に過ごしていけ…

みんなのナポリタン 食堂のおばちゃんシリーズ9

みんなのナポリタン 食堂のおばちゃん(9) (ハルキ文庫) 作者:山口恵以子 発売日: 2021/01/15 メディア: 文庫 食堂のおばちゃんシリーズ9作目。安定の内容。 その昔、ホームドラマというカテゴリがあった時代を懐かしむ。

たべる生活

たべる生活 作者:群ようこ 発売日: 2020/11/06 メディア: 単行本 畏敬の念と後ろめたさを同時に感じた。 「人間の体は食べた物でできている」 心に留め置こうと思う。 しかしなあ・・・ 批評と批判と批難の境目ってむつかしいよね。

モヤモヤそうだんクリニック

モヤモヤそうだんクリニック 作者:池谷 裕二,ヨシタケ シンスケ 発売日: 2020/06/25 メディア: 単行本 小学生たちから寄せられた「モヤモヤ」に関する質問を脳研究者の先生が答える。難解そうな脳の役割をわかりやすい例を挙げて解説。ヨシタケシンスケさん…

見果てぬ花

見果てぬ花 作者:浅田次郎 発売日: 2020/10/27 メディア: Kindle版 浅田次郎さんのエッセイを読むのは初めて。シリーズになっているらしい。とても面白かった。 端正で凛とした文章。最初の一行でぐっとひきつけられる。含蓄ある持論の展開と、自虐に至らな…