月下花伝 時の橋を駆けて

月下花伝―時の橋を駆けて

時代物、ヤングアダルト小説、ファンタジー。舞台は,幕末と現代。現代の主役は、１７才の少女、秋飛。幕末の主人公は、沖田総司。ふたつの世界が時空の流れの中で交錯し、奇跡の邂逅によって繋がっていく。
映画の古いフィルムに閉じ込められた思いと人生。生と死。愛と誠。歴史の奔流に抗いつつ、誠を貫く勇気の物語。

古武術の作法、映画の撮影風景、京都の佇まいなど、仔細な描写に加え、魅力的な脇役が、エンタテイメントだけではない物語を支えている。読後、まだ明かされていない、見えないストーリーに魅かれる。

↑2007年６月２８日「徒歩々日記」より転載（08.10.15一部改稿）